診断直後の混乱は正常

「認知症です」という診断を受けたとき、頭が真っ白になる方がほとんどです。「これからどうなるんだろう」「自分たちに介護できるのか」という不安が押し寄せます。

その戸惑いは当然のことです。認知症は完治こそ難しいものの、早い段階で適切な支援を整えることで、本人も家族も長く安心して暮らせます。焦らず、一つずつ対応していきましょう。

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山田京子さん(仮名)・52歳・会社員(長女) 母がアルツハイマー型認知症と診断されて1年

診断を受けた帰り道、車の中で泣きました。「認知症=もう終わり」みたいなイメージがあって、これからどうなるのかまったく見えなくて。でも地域包括支援センターに相談したら、段階ごとにやることを整理してもらえて。「今できることをやればいい」と言われてから、少し楽になりました。あのとき早めに動き出して本当によかったと思っています。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

認知症の種類と特徴

認知症にはいくつかの種類があり、症状や進行の仕方が異なります。診断書や医師の説明で確認しておきましょう。

主な認知症の種類
  • アルツハイマー型:最も多い。物忘れから始まり、ゆっくり進行する
  • レビー小体型:幻視や歩行障害を伴うことがある
  • 脳血管性:脳梗塞・脳出血が原因。症状に波がある
  • 前頭側頭型:性格変化や常同行動が出やすい(比較的若い世代にも)

診断後すぐにやること

介護保険の申請

認知症の診断が出たら、すぐに介護保険の要介護認定を申請します。認定を受けることで、デイサービス・訪問介護・ショートステイなどのサービスを1〜3割の自己負担で使えます。申請先は親が住む市区町村の窓口です。

かかりつけ医・専門医を確保する

認知症は専門医(神経内科・精神科・老年科など)の継続的な診察が重要です。かかりつけ医と連携しながら、薬の処方や病状の管理を続けましょう。

本人に病名を伝えるかどうか

「本人に認知症と伝えるべきか」は多くの家族が悩む問題です。近年は「告知」を行う方針が増えており、本人が意思決定できるうちに自分のことを決められるメリットがあります。医師と相談しながら判断しましょう。

⚠️ 「まだ初期だから大丈夫」と先送りしないことが大切です。進行してからでは、本人が意思表示できなくなる場合があります。

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認知症が進行すると、本人が金融機関での手続きや契約ができなくなることがあります。早めに以下の準備を検討してください。

任意後見制度

本人がまだ判断力があるうちに、将来の財産管理や手続きを信頼できる人に任せる契約を結んでおく制度です。公証役場で手続きします。

家族信託

財産を家族に信託(託す)することで、認知症になった後も家族が柔軟に財産を管理・活用できます。弁護士や司法書士に相談しながら設計します。

銀行口座の整理

認知症が進むと銀行口座が凍結される場合があります。口座の種類・残高を把握し、日常の生活費の支払い方法を整えておきましょう。

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大西正夫さん(仮名)・57歳・自営業(長男) 父が脳血管性認知症と診断されて2年半

診断直後に司法書士の先生に相談して、家族信託の契約を父と一緒に結んでおきました。半年後には父が銀行で書類にサインできない状態になったので、あのとき動いておいて本当によかった。口座が凍結されたらデイサービスの費用すら払えなくなっていたと思います。法律の備えは「まだ早い」ではなく「今すぐ」が正解です。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

家族が頼れるサポート

認知症サポートセンター・地域包括支援センター

認知症の相談を無料で受け付ける公的窓口です。サービスの紹介から家族への精神的サポートまで幅広く対応しています。

認知症カフェ

認知症の方とその家族が集まり、気軽に話せる場所です。「自分だけじゃない」と気づくことで、孤立感が和らぎます。

家族会・介護者の会

同じ立場の人と繋がることで、実際の体験談や対処法を学べます。全国に認知症の家族会が存在しています。

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林美和さん(仮名)・48歳・パート(次女) 母が認知症と診断されて8ヶ月

最初の頃は「介護は家族でやるもの」という思い込みがあって、誰にも相談できずに毎日消耗していました。ケアマネさんに勧められて近所の認知症カフェに行ってみたら、同じ状況の方たちがいて。「私、全然ひとりじゃなかったんだ」とわかってからは、肩の力がスッと抜けた気がします。一人で頑張りすぎないことが、長く介護を続けるコツだと今は思っています。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

💡 地域包括支援センターは「何でも相談窓口」
「何から始めればいいかわからない」という段階でも相談できます。全国の市区町村に設置されており、介護保険の申請サポートから専門機関の紹介まで無料で対応してくれます。

まとめ

  1. 診断後すぐに介護保険の申請を始める
  2. 専門医との継続的な関わりを確保する
  3. 本人が意思決定できるうちに法的な備え(任意後見・家族信託)をする
  4. 地域包括支援センターや家族会に頼る
  5. 一人で抱え込まず、使えるサポートをフル活用する
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参考・出典
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療・法律上の個別アドバイスではありません。具体的な対応は医師・専門家にご相談ください。